【テンプル・バトン】その6-2(浄土宗 裏辻正之師)
祖聖大寺 加藤大周さんからのバトン
「ご縁」というテーマで法話の“バトン”を回そうという取り組みで案外、早く私のところに回ってきました。
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仏教は不安や恐怖、不必要な欲望、嫉妬、嫌悪という感情は目や耳から入った情報(縁という)が原因ではなく、全部、自分から作り出したものと考えます。
今ほど、 一か月後の自分が生きている保証がない時ってないと思いませんか
見えない敵に常に狙われて、何をどうしたらいいのか不安がつきまといます。
この状態も「ご縁」によって生まれたものですが、私達から見ますとどう考えても会いたくもない「ご縁」です。
「ご」を付けているのは何かいいことだけのことに扱いますが、 もともと「縁」というのはいいも悪いもなくいいとか悪いとか決めているのは私達の知識、経験、習慣から見た自分では気づかない判断です。この世は自分の意思とは関係なく現象が起きており、すべて一瞬一瞬変化して、互いに関係性を持った繋がりによって成り立っていると仏教は説きます。
しかし、それを無視し、「私」という物差しでこの世を過ごしていると、当然、思った通りにいかないわけですから、いつまでも「不満状態」ということになり、誰に習わなくてもネガティブ思考に陥るように人は本質的にそうなっています。ではどうすればいいのかというと、その人間の本質を掘り下げて自分の負の感情を沸き起こるものに気づいていくと、全くなくならないわけにしろ随分と心が柔らかくなっていきポジティブ思考になっていきます。
ポジティブ思考は生まれつきの性格ではなく、誰でも習慣によって身に付けるようになるのです。
そのような練習を続けているうちにある日突然、自分が無限の繋がりによって存在していることに気づき、笑顔を振りまき、感謝が生まれ、人に親切になり、物事をやわらかく受け止めることがある程度できるようになります。
そして、過去への意味付けが変わり、縁を「ご縁」と受け止めることようになるのです。
そんな風に自分自身が変わると周りの認識も変わっていき、「情けは人の為ならず」という言葉のように巡り巡って自分のところに福が回ってきます。こうしているうちに世の中はどんどん進んでいきます。
自己を知り、ネガティブに気づいてポジティブ思考の練習をしていきましょう。
最近アップした動画を貼りますのでよかったら参考にどうぞ
https://m.youtube.com/watch?v=oaX0jzMakw4
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