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井戸端コラム

ご近所(増田将之)

仏教井戸端トーク主宰
増田 将之

“ご近所”というのがこの仏教井戸端トークを始めたきっかけである。どうしても宗派というものが違ってくると“僧侶”という枠組みであっても“お付き合い”するのが少なく、僧侶個人でもそうなのだから、それがお寺という単位になると、たとえご近所であってもなおさらである。

一般の人から見れば、“僧侶”というイメージは皆一緒であり、違うと思っているのは僧侶側の方である。だから私は、ご近所のお寺さん、お坊さん同士で何かアクションを起こしてゆけば、様々な違いを通して、お寺としての存在感や意義、また地域活性化へとつながっていくのではないか?と 思い、この“仏教井戸端トーク”というのを始めた 。

井戸端トークのイベントにはきちんと意図がある。まず研鑚の場としてやりたいと思っている。自分自身、仏様のお話を伝える法話・説法のときに、“ひとりよがり”になってしまっているのではないか?という自問自答から“お題法話”という井戸端としては定番化してきた企画を展開した(時には仏教用語を禁じて話すというルールを課したこともある)。はじめてお話を聞いた人に 、いかにすればわかりやすく心に響かせることが出来るのか?その“お題法話”に登壇された僧侶の方は頭をグルグル回しながら研鑚を積んでいる。まさに有り難い研鑚の場になっているのではないかと思っている。

更に 有り難い事に、たくさんの友人僧侶がコラムを快く出稿してくれている。またそのコラムはすこぶる好評である。

このようないろいろなイベントが出来るのも、私ひとりの力では成立しない。たくさんの人の力によって1つのイベントが出来上がっている。常に感謝である。

このたくさんの“力”と書いて 思ったことがある。それは、私はこの力と同じように、たくさんの“いのち”によって支えられているということだ。たくさん のいのちによって私が成り立っていること。そんないのちについてゆっくり考える事の出来る時間 、それがちょうどこのお彼岸という時期ではないでしょうか?たくさんの方々によって私が成り立ち、その関わってきた人、1人が欠けてしまっても決して私という存在は成り立たないのである。そのいろいろな“ご縁”というものに感謝しつつ、ゆっくりとこのお彼岸の時期に考えていただきたいと思っている。

そしてゆっくりとイベントを楽しみにふらっとご近所の方と“仏教井戸端トーク”に参加してみては?と考える主宰・増田将之でした。

*9月23日(土)13時から名古屋市中区の瑞因寺様で2年ぶりの出張イベント「出張仏教プラクティス」を開催します。内容は仏教の声明を実際に体験する、坐禅を組むです。
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