和ろうそくの歴史(2)和ろうそくの製法

現在あまり使われなくなった和ろうそくですが、需要が減ったからではなく、パラフィン製のろうそくが機械で安価に大量生産できるから淘汰されたというのが事実でしょう。

和ろうそくは出来上がるまでに非常に手間がかかります(その割には非常に安価だと思いますが)。

和ろうそくの主原料は漆の一種であるハゼノキのハゼノミから取れるハゼ蝋です。このハゼノキは東アジア、東南アジアにしか自生しない木で、後述しますが和ろうそくは日本で育ったハゼノキ以外では作られません。

このハゼノミを蒸して潰して蝋を取り出し、ろうそく職人の元へ行きます。
ろうそく職人は木の棒に紙を巻き、い草を巻き、時には綿を巻いていきます。そして蝋を染みこませます。こうした製法のため、西洋ろうそくより芯が強く、最後までしっかり燃えます。

木の型に芯を入れて蝋を流しこんで作る製法もありますが、一般的な和ろうそくの製法としては手に溶かした蝋をつけて、もう一方の手で芯を転がし、蝋をつけていく製法です。
(下記写真)
乾いてはつけて、乾いてはつけてを繰り返すので、年輪のようなものができるのが特徴です。最初は軽い火傷をしたり大変らしいですが、慣れるものだそうです。

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